Twitter上の投稿で、ノーコードのWEB制作が盛り上がりを見せています。なんでも、案件を受注する事で、結構な額稼げるのだとか。
今回は、現役のWEBデザイナーの私が、ノーコードのWEB制作について色々調べてみました。バリバリにソースコードを書いている人間なので、個人的に気になったというのもあります。
現役WEBデザイナー視点から見ての解説になりますので、参考にしていただけると幸いです。

今回の記事は、次のような方にお勧め!
・ノーコードとは何か知りたい方
・ノーコードで稼げるのか知りたい方
・副業をしたいと考えている方
目次
ノーコードとは?
本来のWEB制作では、HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を使用して、ソースコードを書く必要があります。下記みたいなものがソースコードです。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>練習用ページ</title>
<link rel="stylesheet" href="reset.css">
<link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
<body>
<h1>今日の天気</h1>
<p>今日の天気は、雨です。傘を忘れないようご注意ください。</p>
<script src="js/script.js"></script>
</body>
</html>
初めて見る方にとっては、謎の文字列に見えるかと思います。当然これらは、知識がなければ、書く事が出来ません。
しかし、ノーコードのWEB制作では、言語を一切使用せずに、WEBサイトが作れてしまうのが特徴です。つまり、HTML、CSS、JavaScript等の知識が不要で、WEBサイトが作成できるという事ですね。人によっては、革命的と思う方もいらっしゃるかもしれませんね、
・本来のWEB制作は、ソースコードを書く必要がある!
・ノーコードは、ソースコードを書く必要がない!
ノーコード制作ツールにはどんなものがある?
ノーコードツールとは、ノーコードでサイト構築ができるサービスの事です。沢山ありますが、メジャーなものをご紹介します。
・STUDIO(スタジオ)
・Wix ADI(ウィックス・エーディーアイ)
STUDIO(スタジオ)
こちらのツールの特徴は、なんと言ってもデザイン性の高さです。ツールの使い方も簡単で、ドロップ&ドラッグ操作で簡単にサイト構築が可能です。
また、制作したサイトは、1クリックで実際のWEBサイトとして公開する事ができる為、サーバーの設定も省けます。
料金は基本無料ですが、「独自ドメインを使えない」「公開できる記事に制限がある」「作ったサイトにSTUDIOのロゴが入ってしまう」等、制限があり、運用まで考えているのであれば、有料プランに切り替える必要がありそうです。
STUDIO公式サイトは、こちらから。
Wix ADI(ウィックス・エーディーアイ)
こちらのツールは、とても面白い仕様で、業種や職種、好みのデザインなど、いくつかの質問に答える事によって、AI(人工知能)がWEBサイトを作り出す、面白いツールです。
ちなみに、ADI(Artificial Design Intelligence)というのは、人工デザイン知能の略です。まさに、人工WEB制作マシンですね。
こちらも、料金は基本無料ですが、「独自ドメインを使えない」「容量制限がある」「広告が出てしまう」等、制限があり、運用を考えているのであれば、有料プランへの切り替えを検討する必要がありそうです。
Wix ADI公式サイトは、こちらから。
実際案件は、どれぐらいあるのか?稼げるのか?
ツイッター上で、「ノーコードで稼げる!」「ノーコード副業を始めよう!」的な投稿が多いので、実際にどれぐらい案件が転がっているのか、クラウドワークス(お仕事マッチングサイト)で調べてみました。
すると・・

ありました。
クラウドワークスでは、メチャクチャに案件が多いというわけではありませんでしたが、しっかりとありました。
報酬も決して安くはなく、案件をしっかり受注できれば稼げるという認識で問題なさそうです。
案件はある!ただ・・
案件があるのは、分かりました。ただ、ノーコードに関しては、やはり技術取得が容易の為、今後競争率が高くなる可能性があります。
案件を受注する為には、下記のような方法があると思います。
- クラウドソーシングサイト経由で探す
- SNSで募集する
- 友人経由で案件を取得する
その際、自分が作成した作品等、何か武器を作っておいた方が受注率も上がるのではないかと思います。
ノーコード VS 本来のWEB制作(メリット、デメリット)
これ、筆者が一番書きたかった部分です。メリット、デメリットを比較してみようと思います。

ノーコードのメリット、デメリット
・ブログラミングの知識が不要
・開発スピードが早い
・LP(ランディングページ)作成に向いている
プログラミングの知識が不要なので、基本的に誰でも出来る事、ソースコードを書く必要性、その他サーバーの設定等も不要なので、開発時間が大幅に削減できる事です。
数をこなせるので、期間限定のLP(ランディングページ)作成にはかなり向いていると思います。
・できる事に限りがある
・SEO対策がしずらい
・海外製のサービスが多い
・サービス終了したら、ほぼアウト
自分で1からソースコードを書けないので、カスタマイズ性に欠ける事、ソースコードによるSEO内部施策が不可能となります。
また、ノーコード制作ツールは、海外製のサービスが多いので、英語が苦手な方には障害になる可能性があります。
そして、数多くあるノーコード制作ツールの生存競争に勝てず、サービス終了した場合、せっかく作成したWEBサイトが消える可能性がある事です。移行できる機能が付いていれば別ですが、そのようなリスクも頭に入れておくべきです。
本来のWEB制作のメリット、デメリット
・自分の望むサイトが作れる
・SEO対策がしやすい
・引越しが容易
・副業の案件が大量に存在する
HTML、CSS、JavaScriptなどの言語を理解していれば、デザインも自由自在になるので、自分の望むサイトが作れます。
また、SEOに効果的だと言われているソースコードの書き方がありますので、それにも対応できます。
そして、何かのトラブルで、サイトを引っ越す(サーバー移行)必要がある場合、基本ファイルを移すだけなので容易です。
副業にチャレンジしたいという方にとっては重要かもしれませんが、案件数はノーコードよりも全然多いです。
・知識取得が難しい
・開発に時間がかかる
HTML、CSS、JavaScriptなどの言語の知識習得は、楽ではありません。実際、プログラミングの挫折率は9割とも言われているレベルなので、そこはご理解いただければと思います。
本来のWEB制作では、1からソースコードを書く必要性や、サーバーの設定等、作業量がノーコードと比べて圧倒的に多くなる点ご注意いただければと思います。3倍〜5倍くらいはかかるかもしれません。
筆者の意見
筆者としては、やはりHTML、CSS、JavaScriptなどの言語をしっかりと勉強して、本来のWEB制作を行う方が良いと思います。
ノーコードのデメリットで挙げた、「SEO対策がしずらい」「サービス終了したら、ほぼアウト」というのは、かなり痛いと感じています。
期間限定のLP(ランディングページ)制作、副業で納品して終了であれば良いかもしれませんが、運用には適していないのかなと思います。

あなたは、どちらが好みですか?
まとめ
時代と共に、技術も進化して、新しいツールが沢山登場しては消えます。
ツールの詳しい特徴やメリット、デメリットをしっかりと把握した上で、手を出すことをお勧めします。
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